第30章 白頭獅鷲を買い取る

公爵はアリシアを連れ、店先の売り場を素通りして奥へと進んだ。歩きながら、諭すように言う。

「こういう店で表に並んでいる魔獣の幼獣は、たいてい見栄え用の安物だ。本当にいい品は、店が外に出さない」

アリシアも、魔獣がすべて「飼い慣らせない存在」だとは思っていない。今うまくいかないのは、馴化の年月が足りず、やり方も間違っているだけ――そう考えていた。もっとも、彼女は調教師ではない。そこまでの専門はない。

ただ、ひとつだけ確信がある。人の手で「商品」として丁寧に育てられた幼獣は、もはや戦闘の相棒として契約するのに向いた個体ではない、ということだ。

店内には、檻の幼獣に餌をやっている店員がひと...

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